| 中国ビジネスは難しいか?
「中国ビジネスは難しい」と多くの日本人が口にする。
最大の理由は国民性にある。日本は世界の中心ではないし、どの国に行っても当然日本と同じやり方では商売は出来ない。法規制も違うし、それによる産業構造も異なり、手形などは何の与信にもならない。
まずは、日本とは違う考えを持った人種だということを認識し、お互いに常識(品質とは、納期とは、信用とは、嘘とは、賄賂とは・・・等。中国人との商売のトラブルで、最終的にはこの常識の違いに行き着くことが多い)について理解し、理解させるが必要である。そのあと、日本のやり方を通用させることも必要だし、中国のやり方に従わなければならないこともある。
次に、中国の現状を誤認している日本人が多いことだ。「中国ビジネス」というと大変なことだと思ってしまう既製概念がある。マスメディアが煽っている背景もあるし、日本人にある「4000年の歴史を持つ中国」という特有の考え方もあると思う。
中国を視察に来たという日本人(特に年配の方)に多いのが、極論に走ってしまう人だ。
中国の大都市に来れば、高層建築物の多さや日々伸びる高速道路網に驚き「これからは中国の時代だ、あと10年たてば日本は追い越されちまう」という人がいたり、工場見学に行ったり、近くの喫茶店に入ってそこで働いている中国人の手取りの給料を聞いて「中国の人件費は日本人の20分の一だ、これじゃ何でも安く作れるわ」という日本人がいる。
それはそれで一つの感想でよいのだが、売れているが居住者がいない高層マンション(銀行が融資してくれるので投資目的で買っているだけで、日本のバブル経済と同様の構造)や、中国人を雇用するのに会社が払うコスト(保険料や税金、公的機関に支払う意味のない手数料)、大卒の従業員の給料などまで思いをはせずに感動して帰国してしまう人が多い。
中国では高級な物が飛ぶように売れるわけではないし、逆に中国から20分の一の価格でものが買えるわけではない。
中国ビジネスでよくある問題(契約内容が粗末だった、信頼していた中国人パートナーに裏切られた、納期が遅れた、品質が悪かった、お金を払ってくれない・・・)を考える前に、これから中国ビジネスをされる方や中国に視察に行かれる方は、現実に驚いたあとに多少時間を取って、「本当だろうか」と考え、中国をじっくり見てはいかがだろう。
「中国ビジネスは難しい」と言われるのは、日本の商売の延長線上で考え、更に中国を表面上しか見ていないことに起因する例が多い。
最近の中国の業者が最近よく口にする「日本人との商売は難しい、品質に厳しいし、納期にもうるさい、神経質すぎる」と言う言葉。彼らから見たら「日本ビジネスは難しい」のである。
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