中国治安情報
 日本も治安が悪くなってきましたが、中国はちょっとした犯罪が日常茶飯事です。
 特に広東省は治安が悪いという事を認識しましょう(あくまで日本や中国の他地域と比べての事です。ニューヨークやプノンペンやナイロビほど治安は悪くありません)。
 駐在して10年以上一件の被害に遭った事の無い方や、1年間に3回も被害に遭った方もおります。
 日本人だけではなく、現地の中国人も被害に遭います。私の以前のオフィスで引ったくりやすりの被害に遭った事の無い人は1割だけでした。更にそれが一般化しており、いちいち警察に届出をしていない人がほとんどでした。
 いくら注意していても、日本人としての雰囲気は消せませんし、仕事上スーツネクタイ着用で書類とパソコンの詰まったカバンを持ち歩かなくてはなりません。
 まったく被害に遭わない日本人もおりますので、それなりの注意力が自然と身につけば被害も最小限にとどめられると思います。
 以下、主な被害状況と最低限の対策方法を記しましたので、ご参考ください。

引ったくり           泥棒             売春          交通事故           詐欺
食品衛生           ニセモノ
引ったくり
 オートバイに乗った2人組が後ろからきて、バックをひったくる例が続出しております。
 また、路上で携帯電話で話しているときに、携帯電話をひったくられる場合もあります。
 シンセン市だけでなく、東莞市や広州市でも多発しています。
 路上を歩いているとき、信号待ち、タクシーやバスを降りたとき、レストランやホテルなど人通りが多いところに出たときに特に注意してください。
 日本人は肩掛けカバンを持ち歩くケースが多く、ひったくりから見れば格好の目的になっております。
 中国人の被害(特に女性)も多く、私も2ヶ月に1回は現場を目撃するほどです。
 
【例】知り合いの日本人駐在員も現金(日本円にして約50万円、たまたま銀行からお金を引き下ろした帰り)、パスポート、クレジットカードなどをひったくられる被害にあいました。
 中国出張者や駐在2年で被害にあうケースも多いですが、駐在歴が長い方でも被害に会うケースもあります。
 現場で取り押さえない限り、ひったくられた物が戻ってくることはほとんどありません。
 
 対策
 ・常にカバンをしっかり身につける事
 ・路上を歩く際は、車道側にカバンを持たない事
 ・信号待ちや、車から降りる時、レストランやホテルから出る時に特に注意する事
 

 
スリ
 人通りが多く、混雑しやすいところで多発しております。
 具体的には、イミグレーション、バス乗り場、タクシー乗り場、バスや鉄道内、駅、空港で多発しております。
 日本人にとっては特にイミグレーション、タクシー乗り場などの行列に並ぶ際での被害が多いです。
【例】 行列の最後尾に並ぼうとすると、最後尾にいた3・4人がいきなり行列から離れようと戻り始めます。とともに、また別の3・4人が被害者の後ろに並ぼうとします。被害者が板ばさみになり、ごちゃごちゃしているうちに、カバンのポケット、衣服のポケットから金品をすられてしまいます。
 被害者は板ばさみから抜け出すのが必死で、すられている状況は分らず、板ばさみから抜け出すと、その集団はさっさといなくなり、20秒後に気づいても、加害者集団はもう見えなくなっています。
 私の目の前で知り合いの日本人が被害に遭った現場を2回見ました。
【例】 ズボンの後ろポケットをカッターで切り、財布ごと盗む例もあります。
【例】 道を歩いていて、後ろからピンセットでズボンの脇のポケットから現金を盗む技能者もいます。
【例】 下りエスカレーターに乗っている際に、前方に入る一人がエスカレーターからうまく降りれずに転びます。被害者はそいつを踏みつけて通るわけにも行かず、前方で転んだ者を気にしながら、エスカレーターで逆歩きします。その際に、後ろから来た者がカッターでカバンを切り、貴重品を盗みます。被害者はすぐには気づきません。
 特に中国人は行列に並ぶ際に、前方との距離を日本人ほどとりません。
 びったり、息が首筋にかかるくらいに並びます。これが普通です。
 外国人だけでなく、中国人も被害にあっているケースが非常に多いです。
 私の事務所の中国人で盗難に遭った事のない人を探すのが難しいくらいです。

 対策
 ・貴重品はカバンの内ポケットにいれる。
 ・カバンの口が閉まる物使う、口が開けづらい物使う
 ・人が多い場所では、常に荷物に注意を払う。
 ・リュックなどは背中に担がない。
 ・上記の板ばさみになった場合は、大声を挙げて暴れる(周りに一般の人が多いので、スリ集団はすぐ逃げます)。
 ・買い物などの際に多額の現金を見せない。
その他泥棒
置き引き
 レストランで食事をする際、荷物を後ろの席においていたり、席の背もたれにかけていたのが気づくとなくなっていた例が多いです。
 友人などと同席していて大丈夫だという意識があり、安心していた場合が多いようです。

自宅への侵入
 セキュリティのあるマンションでも、留守の際に鍵を壊したり、窓から侵入してくる場合があります。
売春
 華南地区での売春地帯は大変多いです。
 誘惑も多いです。
 ホテルによっては、ロビーのカフェにいますし、、大通りからちょっと横道にはいっただけでもそのような地域があります。
 シンセン市羅湖のイミグレから深南路まで歩けば最低でも5人のポン引きおばちゃんが声をかけてきます。
 私の知り合いもポン引きに誘われて、マンションの1室に行って、帰るときに部屋代として日本円にして5万円とられたそうです。
 これで、危険な目に遭った日本人の情報はあまり聞きませんが(危険な目に遭ったとしても話をする方は少ないせいかもしれませんが)、売春地域は概して治安も悪く、上記のような被害に遭う場合も多いです。
 ある日本人が、シンセン市街で強盗に遭い、肋骨を折って骨が肺に刺さり重体になった話がありますが、その場所は売春地域の近くでした。
 奨励する気は全くありませんが、絶対にいけないという事もすべての日本人駐在員の皆様に言うことも私は出来ません。
 ただ、エイズ発病者はシンセン市の発表だけで200人います(HIV感染者は600人)。
 さらに、珠海で日本人集団の買春行為に見るように、一部の日本人の情けない行為で現地で働いている日本人の信頼が失墜します。

 
交通事故
 交通事故は毎日見ます。
 ちょっと遠出をするときには1日で4・5件見るときもあります。
 運転マナーの問題だと思いますが、我々日本人駐在・出張者にとって無関係ではありません。
 しかし、運転される日本人は非常に少ないので、どうする事もありません。
 タクシーなどに乗るときに「安全開車BA(口偏に巴)(アンチェン、カイチョーバ)」「開慢一点(カイ、マンイーデン)」とか言っておくのが対策の一つです。
 シンセンや東莞のタクシーに慣れると、香港や広州や上海のタクシーが馬鹿丁寧でいらいらする事もありますが、ここは異常だという認識を持ちましょう。

 また、歩いている場合でも車優先ですので、それを念頭に置きましょう。
 よく横断歩道の無い大通りで、道路を縫うように横断している人を見ますが、これによる事故は増加する一方のようです。
詐欺
【例】 香港からシンセンに入るイミグレ付近で、声をかけて来る人がいます。
 お酒やお土産品(壺みたいな物)を中国サイドまで持って行って欲しい。イミグレを出ると仲間が入るから、そいつに渡せばHK$100あげる。という内容です。
 聞いた話によると、中国サイドの仲間に預かった物を渡すと「これは違う、お前がどこかですり替えただろう」と言って賠償金HK$5,000くらい要求してきます。面倒だったので最終的にHK$500で和解したそうです。

【例】 駐在していると、よく古物商なる者から電話がかかってきます。
 多分、展示会などで配った名刺を手に入れて連絡してきているのだと思います。
 実際会ったときがあるのですが、金メッキの仏像やら印章を見せてくれました。
 値段は60万元のところ特別に25万元でよいとの事でした。
 年代は700〜1,000年くらいとの事でしたが、何時代と聞いたら、清時代と言っていました。
 どこで発掘されたか聞いたら「布吉」と言っていました。
 言っている事がめちゃくちゃです。
 広州交易会などでも、この手の輩が沢山います。
 騙される方はいないと思いますが、話を聞くだけでも時間の無駄です。

【例】 道を歩いていると、目の前をあるいていた人が札束を落として、いきなり走ってどこかへ行ってしまいます。
 札束を前にどうしようか迷っていると、「それ山分けしようぜ」と言ってくる人がいます。
 実際に、本物のお金ですし、山分けをしようとする奴も強引なので、そのまま半分だけ渡されてしまい、山分けを誘った奴はどこかに行ってしまいます。
 ちょうどそのとき、札束を落とした奴が再登場し、「それは俺が落とした金だ、返せ。あれ、半分無い。お前が盗んだな、半分返せ」という事になり、お金をとれらるようです。

【対策】
 日本人は詐欺者からしてみれば格好のターゲットです。
 外見で日本人と分ります。
 儲け話やちょっとした小遣い稼ぎなどの話にのっても、うまくお金をせしめる事は無いと思ってください。
 更に、お金を取られるだけならまだしも、トラブルの元となり、中国警察のお世話になったり、傷害事件などに発展しないとも限りません。
 訳の分らない話にのらないことが賢明です。
食品衛生
 世界的にもトップレベルの清潔さを好む日本人から見たら、中国の一般の衛生は耐えられないかもしれません。
 ただし、ちょっと汚い、というレベルはここでは考えてもキリがありません。
【例】 スーパーなどで売っている食品も、政府の衛生基準(野菜などの農薬残存量)に達していない物がよくあります(「今回の検査では60%のほうれん草が不合格だった」みたいなニュースをよく見ます)。
 ひどいのは、先日安徽省で起こった赤ちゃん用の粉ミルクの成分に何の栄養分も入ってなく、赤ちゃんが栄養失調で死んでしまった、という事件です。
 このような企業倫理を持たない企業が沢山あります(日本にもありますが)。
 その商品が外資系のスーパーでも平気で売られてました。
 また、薬関係もそのような事例が多いです。
 完全にプロテクトする方法はありませんが、口にするものの買い物には若干の注意を払いましょう。

【例】 最近は生ものを食べれるようになって来ましたが、体質によっては肝炎にかかる日本人がいます。
 おなかを壊す程度で済めばまだよいのですが、肝炎などの病気にかかったら大変です。
 刺身などは避けましょう。
 また、現地の人は肝炎のキャリアが多いと聞きます。一緒の食事をして移る場合もありますので、中華などで大皿が出る場合は、なるべくサーブ用のスプーンや箸を使うようにしましょう。

ニセモノ
 中国は、特に華南地域はニセモノ天国です。
 「月曜日はブルガリ、火曜日はオメガ、水曜日はロレックス、木曜日はフランクミューラー、金曜日はIWC、土曜日はタグホイヤー、日曜日はバセロンコンスタンティン」と、日々時計の着せ替えが可能です。
 一つ100〜600元くらいで買えます。
 「今日はお買い物。ちょっと奮発して、レイバンのサングラスと、ラルフローレンのシャツと、ダンヒルのネクタイと、ブルガリの財布と、カルチェの時計と、フェラガモの靴を買っちゃった。1ヶ月の(ワーカー)給料分で1,000元!」という日本人駐在員の奥さんもいます。
 ただし、不良率は高いし、違法である事は認識しましょう。日本に帰ったときに税関で没収もありえます。
 ある日系の部品メーカーでは、中国に工場を作って社員の往来が多くなるに従って、出張者のお土産でニセモノの時計を日本本社のほとんどの社員がしており、顧客が日本の工場を監査に来た際、現場の人がほとんどロレックスをしていたのを見て、儲かっているんだと勘違いして、コストダウンの要求をしてきた。という被害(?)もあります。

 時計や、バッグなどはまだ許せますが、食品や薬のニセモノも多いです。
 これらのニセモノは当然品質が悪く、食品衛生法や薬事法の基準に達しない物ばかりです。
 体に有害である事はいうまでもありません。
 体に入れる物に関しては、過敏になるくらいでちょうどよいのではないかと思います。

 重ねて申し上げますが、違法です。

 また、ニセモノのお金、偽札(偽硬貨1元!)も普通に出回っています。
 私は3ヶ月に1回の頻度で偽札をつかまされます。日本では偽札が出たら大事件ですが、こちらでは、日常茶飯事で、トランプのババ抜きのジョーカーのように、またどこかで使います。素人は偽札の見分けは難しいですが、闇両替やタクシーなどで混ざっています。
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